編みもの手帖

編み物を中心にハンドメイドについてのんびり綴ります。

麻ひもで3種類のバッグを編みました

以前、春夏糸の定番「エコアンダリア」について書きました。

www.amimonotecho.net

今回はもう一つ、夏になると出番が増える素材、麻ひもについて。三つのバッグを編んだので「編みレポ」します。

《目次》

  1. 麻の種類いろいろ
  2. 2種類の麻ひもを編み比べ
  3. 引き揃えても楽しい

一口に麻といってもその種類は様々です。ちょっとおさらいしてみます。

リネン(亜麻)やラミー(苧麻)、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)サイザル麻、マニラ麻などが手芸材料やアパレル製品としては馴染み深いのではないでしょうか。

この中でものはリネン(亜麻)とラミー(苧麻)の二つだけが、日本では衣料品として「麻」と表示できます。

一方、ヘンプ(大麻)、ジュート(黄麻)は糸や紐に加工され手芸材料として目にすることが多いです。

私はこれまでにリネンのレース糸でドイリーを編んだり、ヘンプの紐でマクラメのアクセサリーを編んだり、ジュートの糸でコースターを編んだりしたことがあります。

今回は手芸屋さんに行った際、ダルマ(横田株式会社)の「麻ひも」がずらりと並んでいるのが目に入って思わず買ってしまいました。

ふと「そういえば麻ひものバッグは作ったことがないな、一度くらいは作るかな」と浮かんだんです。

ちなみにダルマの「麻ひも」はジュートです。パッケージにも「JUTE 100%」と書いてありますね。

f:id:hori3:20170715105420j:plain

今回使ったのは写真の二つ。

コクヨの「麻紐」(左)とダルマの「麻ひも」(右)です。

まずはダルマの麻ひもで長方形底のトートバッグを編みました。

この糸は編みやすさと仕上がりの風合いにこだわって作られているようで、糸玉の帯に次のように書かれています。

「ソーピンク加工によりやわらかく編みやすい麻ひもに仕上がりました。」
「ソーピングとは糸を染色した後に汚れや油を洗い落とすことを言います。ソフトでやわらかな風合いに仕上がります。」

実際の編み心地は「まずまずの編みやすさ」といったところでしょうか。言い換えると、編みにくさは感じませんでした。

ただ、5分ほど編んだところで、糸をかけていた左手の人差し指が擦れて赤くなってきたので、マスキングテープを指に巻いて対応することに。

すると、糸の滑りもよくなって、指を痛めることもなく編めました。

こちらが出来上がりです。

f:id:hori3:20170715170117j:plain

幅:33cm, 高さ:20cm, まち:10cmでちょうど2玉使いました。

次に編んだのはコクヨの「麻紐」を使った3 Way バッグです。

1つ目のトートを編んでいる最中に、SNSで色々な人の麻ひもバッグを見ていたのですが、コクヨの麻紐を使っている人があまりにも多く興味を持ったんです。

商品パッケージには箱を紐で縛ったイラストが描かれているので、本来は梱包用なのでしょう。

ところがコクヨのサイトを見て驚きました。

商品サイトには「使い方いろいろ♪」「麻紐編みの人気作家青木恵理子先生も愛用!」とかなりのページ数を割いていて、編み図や作品ギャラリーもありました。手芸材料としてかなり使われているようです。

SNSを見ても思いましたが、麻ひも編みって、一大ジャンルなんですね。恥ずかしながら知りませんでした。

さて、話を戻します。

私は3 Way バッグを編んだのですが、まず編みはじめてびっくり。ダルマの麻ひもよりも柔らかいんです。

うっかり指にテープを巻かずに編みはじめてしまったのですが、痛くなりませんでした。

※商品サイトには「麻紐の擦れを防ぐためにばんそうこうを指に巻いておくことをおすすめします」と書かれています

今回はエコアンダリアと引き揃えて編みましたが、馴染みもよくスルスルと快適に編めました。

こちらが3Way バッグの編みあがりです。

(1) 手提げ
f:id:hori3:20170722091349j:plain

(2) ショルダー
f:id:hori3:20170722091500j:plain

(3) クラッチ
f:id:hori3:20170722091536j:plain

手提げの状態で幅:29cm, 高さ:32cmで330g使ったので、2/5玉くらいで編めた計算です。経済的ですね。

糸がだいぶ余ったので、もう一つトートバッグを編むことにしました。今度は楕円底の横長形です。

こちらはNoroの「クレヨンソックヤーン」と引き揃えました。

今回は3つのうち2つのバッグを異素材との引き揃えで編みました。

色で遊んでみたかったので、カラーの麻ひもを買ってもよかったのですが、家に余り糸がたくさんあったので節約してそちらを使うことにしたんです。

3Way バッグの方はエコアンダリアを2色使ってボーダー模様にしました。茶色とミントグリーンでチョコミントの配色です。

これが編み地のアップです。

f:id:hori3:20170731170241j:plain

エコアンダリアと麻紐との相性はいいと思います。

編む前は麻紐の毛羽立った感じとエコアンダリアのビニールっぽい艶を合わせた時にどうなるかおっかなびっくりでしたが、なかなかどうして。

麻紐と合わせるとエコアンダリアの艶が中和されて意外と馴染みます。編み地に明るさがプラスされた感じです。

「ビニールっぽい」と書きましたが、エコアンダリアはレーヨン100%の天然素材。同じく天然素材の麻とは相性がいいのかも。

引き揃えなのでボーダーのコントラストは弱めです。もう少し太いボーダーにした方がボーダー感が出たかなぁ。

これで麻紐の引き揃え編みに味をしめてもう一つ編むことにしました。

二作目は一作目の反省点も踏まえ、コントラストが弱まるのを逆手にとってグラデーション糸と弾き揃えることにしました。

グラデーション糸といえば、Noroをおいて他はないでしょう。大好きなんです。

クレヨンソックヤーンの余り糸が何種類かあったので、その中からアース系のカラーを選びました。茶−黄−緑−青のグラデーションです。

こちらは思惑通り。いい雰囲気に仕上がりました。

f:id:hori3:20170727081549j:plain

編み地のアップです。
f:id:hori3:20170727081823j:plain

異素材との引き揃えは素材同士のコントラストが強いもの、調和して馴染みが良いもの、それぞれに良さがあって楽しめますね。

秋になったらウール素材と麻の組みあせも編んでみようかな。

麻ひもの編み物と引き揃え編み、おすすめです。皆さんもぜひお試しください。

赤ちゃんのおもちゃをプレゼント:かぎ針編みのボールを作りました

f:id:hori3:20170701143708j:plain

お知り合いの赤ちゃんのためにおもちゃを編んで欲しい、と頼まれました。洗えるもの、というのが条件です。

ボールとかはどう?と提案されたのですが、綿を詰めた球体は洗濯後に中まで乾かすのが大変そう。そこで思いついたのが上の写真のパズルボールです。

《目次》

  1. パズルボールは伝統的なパターン
  2. パズルボールの作り方
  3. カラフルにしたら知育おもちゃになるかも

「パズルボール」って聞いたことはありますか? 「Amish Puzzle Ball」とも言われています。

20年以上前になりますが、私はパッチワークで作ったことがあります。

起源は調べがつかなかったのですが、アーミッシュというくらいなので欧米のどこかなのでしょうか。いずれにしても昔ながらのおもちゃのようです。

三個の円盤型のパーツを組み合わせてボール型にする仕組みです。

f:id:hori3:20170709201317j:plain

写真のようにパーツの切れ目に別のパーツを差し込んでボール型に組み立てます。

ネットで「Puzzle Ball」と検索するといろんな素材で作られたものが見られます。皆さん、思い思いに楽しんでいるようですね。

私が今回の依頼にパズルボールを思いついたのは、組み立てるというおもちゃとしての面白さと、洗えるというリクエストの両面からです。

一つ一つのパーツが平たいので、球体よりは乾かしやすいのでは、と思ったんです。

ここではかぎ針編みのボールについて大まかな手順を書いていきます。

まず、円錐形のパーツを12個と、それらをつなぐ帯状のパーツを3個作ります。

f:id:hori3:20170630211808j:plain

円錐は半円を綴じた形です。私は綴じ接ぎが好きではないので、輪に編んではじめから円錐形にする方法にしました。

f:id:hori3:20170630213119j:plain
こんな感じです。

正円を編む時は1段の目数が6の倍数になるよう増し目していくので、今回は半円ということでその半分、3の倍数で編んでいきます。

1段目は輪で作る作り目で細編み3目を編み、2段目は6目、3段目は9目、4段目は12目、と編み進めます。

作りたいボールの半径の高さまで編みます。これを12個作ります。

帯状のパーツは往復編みで楕円形が4つ繋がった形を編みます。

1段目は鎖編み1目に細編み2目を編み入れて、2段目は折り返し2目を編みます。

3段目以降は奇数段で初めの目と最後の目に2目ずつ編み入れる増し目をして、偶数段は増減なしで編みます。

円錐パーツの最終段の目数の半数が1つの楕円形パーツの段数になります。この段数の半分まで増し目をしたら、残りの半分は奇数段の両端で減らし目をしていきます。

これを糸を切らずにつなげていって、楕円形が4つ繋がった形にします。これを3つ作ります。

すべてのパーツができたら円錐形のパーツに綿を詰めて帯状のパーツで蓋をするように綴じていきます。

4つの円錐パーツが綴じ終わったら、輪に縫い止めます。これを3つ作ります。これで出来上がり。

f:id:hori3:20170701153023j:plain

これらを組み合わせるとボール状の形になります。(上から2つ目の写真を参照してください)

今回は色のリクエストがあったので、緑のグラデーションで編みましたが、円錐形のパーツを一つずつ色違いにしても可愛いと思います。

小さな子どもに色を覚えさせるのに役立つかもしれません。どうでしょうか?

また、海外のサイトを見るとアクリル糸で編んでいる人が多いですね。お手頃価格ですし、扱いやすく色も豊富なので。

私は今回オーガニックコットンで編みました。こちらも小さなお子さん用には安心できる素材だと思います。

皆さんも思い思いの工夫をしてパズルボールを作ってみてはいかがでしょうか?

湘南T-SITEの「Stash」でかぎ針編みのワークショップに参加しました

f:id:hori3:20170625095844j:plain

6月24日(土)、ニードルクラフトショップ「Stash」のワークショップに参加しました。

作ったのは写真の「ハニカムポシェット」。上質なコットンヤーンとリバティープリントの組み合わせがなんとも可愛い作品です。

今回は当日の感想や私がワークショップに参加する理由などについて書きたいと思います。

《目次》

  1. 「Stash」ってどんなお店?
  2. 当日はこんな感じで進行しました
  3. なぜ私はワークショップに参加するのか
  4. まとめ

Stashのサイトには「リネンの生地や、糸、リボンやテープ、ボタンなどの手芸用品を扱う、湘南T-SITEにあるニードルクラフトショップです」とあります。

stash-jp.com

私は元々、姉妹店のムーリットリネンバードが好きでときどき訪れていましたので、こちらにもいつかは行ってみたいと思っていました。

ですから、今回のワークショップの参加目的は「お店に行くこと」というのが一番。

そうして訪れたお店内は、上質なリネンや世界各地から集められた編み糸、こだわりの手芸用品が並んでいて期待通り。開放的で居心地も良く、はるばる(?) 行った甲斐がありました。

f:id:hori3:20170624112704j:plain

f:id:hori3:20170624133446j:plain
※お店の方に許可をいただいて店内の写真を撮らせてもらいました

棚やテーブル、商品が飾られたかごなども、商品に負けず劣らずおしゃれ。

手芸用品のセレクトショップとでもいいましょうか、チェーン展開している大手の手芸店と比べて、品揃えに強いこだわりを感じました。

バッグやアクセサリーなどの手芸作品のキットも販売されているのですが、どれも大人っぽくてセンスがいいんです。

手芸作品って下手をすると野暮ったくなってしまいますが、こちらの作品は手づくりの温もりが感じられながらも洗練されているなぁと思います。

まず、バッグ本体を編む糸選びからワークショップがスタートしました。

指定の糸はブルースカイアルパカスの「スキニーコットン」。柔らかくてもっちりとした弾力が感じられる綿100%の糸。Made in Peru (メーカーは米国)です。

色数が豊富で、売り切れていた色を除いても12色あったので、どの色にするか散々迷いました。

申込時にあらかじめ選んであった中袋の生地に合う色はどれかなあ、と糸のかせを取っ替え引っ替え布地に当てて選びました。

布地がカラフルで細かい柄だったので、濃い色の方が締まるだろうと選んだのは紺色。きれいな色がたくさんあったけれど結局ベーシックカラーを選んでしまいました。

f:id:hori3:20170625094646j:plain

選んだ糸を店長さんが糸巻き器で糸玉にしてくれている間に、私は講師の方と全体の手順や編み図などを確認。そしていよいよ編み始めます。

作り目の鎖編みをするところから、さっそく「鎖編みはきつめがいいとか緩めがいいとかありますか?」質問。

今回はネット編みなので普通のきつさがいい、と教えてもらい安心して進められました。

「スキニーコットン」は編みやすく、触り心地もいいので編んでて楽しい糸です。

寄って見るとZ撚りでしたので、かぎ針編みに向いた糸だと言えるでしょう。

ワークショップの最中は、ネット編みの際前段の鎖のどこに針を入れるのかとか、引き抜き編みはどこに針を入れるのかとか、終始確認をしながら編み進めていきました。

こうした細かいところで仕上がりの雰囲気が変わってくるので、確認ができるというのはいいですね。ワークショップならではの特典だと思います。

今回のワークショップは2時間半で本体を編んで中袋を縫うことになっていたのですが、私のスピードでは時間内に全て終わらせるのは難しかったです。

そこで、キリのいいところまで編み進んだらいったん休んで、中袋を縫うことにしました。

ここでもワークショップならではの特典が。ミシンのセッティングはお店の方に全てしてもらえたんですね。編むことになるべく多くの時間を取れるように、と配慮していただきました。

それから、中袋を縫った後のアイロンがけと紐通しもお願いしてしまいました。

こういうことって、道具を出したりしまったり、意外と時間を取るので面倒臭がり屋の私にとってはお願いできたのはストレスがなくてとても良かったです。
※毎回お願いできることなのかは確認を取っていませんので、気になる方は直接お店に尋ねてくださいね

実は今回のワークショップ、参加者が私一人だけだったのです。土地柄なのか、土日のワークショップは空いていることが多いそうで...。

そんなわけで、作っている最中は終始私のペースで進行しました。気になるあれこれを尋ねたり、雑談しっぱなし。

糸のこと、編み針のこと、ミシンのこと、糸のメーカーさんのこと、一人なのをいいことに聞きまくりました。ごめんなさい。

全体の3分の2くらいを編んだところで時間になりましたが、編み物についてはもちろん、それ以外の質問もたくさんできて、収穫も多く充実した時間となりました。店長の天野さん、講師の沼本さん、本当にありがとうございました!

作品は帰宅後、当日中に仕上げました。

私が手芸関連のワークショップに初めて参加したのは、2009年の「北欧ニッティング・シンポジウム」でした。

この時は“ボスニアン・クロッシェ”(フラットクロッシェフック)やトルコの伝統的な縁飾り“オヤ”をもとにしたビーズの縁飾など、未知の技法を教わるのが目的でした。

果たして、新しい技法の習得は刺激的でとても楽しいものでした。

ところが、それとは別に思わぬ収穫があったんです。それがその後もワークショップに参加するきっかけとなりました。

ひとつは手芸のプロからの学びがあること。

もうひとつは他の参加者からの気づきがもらえることです。

私は子どもの頃から足掛け40年くらい、編み物に親しんできました。

長く続けているため、編み図があれば編むこと自体にあまり不自由はありません。今回のハニカムポシェットだってキットを買えば、それどころかウェブに掲載されている作品の写真を見れば作れたでしょう。

でも、まったくの自己流なので、一人で編んでいてはちょっとした不都合があっても気づかずに編み切ってしまったと思います。

例えば、北欧ニッティング・シンポジウムの時に先生に指摘されたのが「糸玉から常に十分な長さの糸を引き出しておくこと」です。

そんな当たり前のこと! と思う人もいるかもしれませんね。でもそれまでの私は、それを知らずに編み地から糸玉へと伸びた糸が常に張っている状態で編んでいました。

ですから、それを指摘されたときは、まさに目から鱗が落ちたようでした。大体のことは知っていると思っていた編み物の基本を教えられたのが、なんだかすごく得をした気分でウキウキしました。

プロには教わるものだなあ、と思ったんです。

そして、他の参加者の方と自分との違いが新鮮で、多くのことに気づきました。

例えば編み方の違いだけでも、超高速、一目ごとにきっちり糸を引く、毎段目数を数えて慎重に、と人それぞれ。

私は十段以上編み進んでから編み地を確認して数段前の間違いを発見、ということが珍しくなく、毎段目数を数える人がいるんだ、というのが驚きでした。

この経験からは、毎段数えるとまではいかなくても編目の確認はしたほうがいいな、と気づかせてもらいました。やっぱりこれも当たり前?でも、一人で編んでいては気づかなかったことでした。

ワークショップは参加するたびに何かしらの発見や収穫があって、価値あるものだと思っています。

皆さんも、興味のあるワークショップを見つけて参加してはいかがですか?きっと新たな発見があると思いますよ。

ちなみに、今回私が参加したワークショップは7月7日(金)にも開催予定ですので、興味のある方はお店に問い合わせてくださいね。
(7月1日追記:クラスは満席になってしまったようです)
(7月25日追記:8月4日(金)、8月6日(日)の開催をショップのサイトで確認しました。)

スタッシュ
湘南T-SITE
TEL: 0466-52-5801
http://stash-jp.com/